10月15日スケール練習覚書

 忘れないためのメモを書いておきます。クラリネットのレッスンでした。現在ロングトーンは当然やりますが、現在のメインとしてスケール練習をやっています。イ長調/嬰ヘ短調までやりました。♯が3つあるやつですね。

 この「嬰(えい)」という漢字は、「嬰児(えいじ)」生まれたばかりの赤ちゃんなんかに使われる漢字ですが、音楽で、日本では「半音高く」という意味で音名(おんめい)に使われます。赤ちゃんが生まれてすぐ、高い声で泣くところから来ているんでしょうか。ちなみに「半音低く」は、「変(へん)」です。音楽に親しんでいる人にとっては見慣れているんですが、知らない人が見たら、それこそ変ですよね。

 音名につく、「嬰」や「変」は、音楽記号では、「♯(シャープ)」「♭(フラット)」です。これが曲の途中で「♯(シャープ)」や「♭(フラット)」がつかない場合があります。そういうときに「♮(ナチュラル)」という「本位記号」を使うんですが、日本での書き方だと、この「♮(ナチュラル)」に該当する記号はなくて、ただ「嬰」や「変」がつかないということになります。

 「♯(シャープ)」のついた音を更に半音高く演奏する「✗(ダブルシャープ)」や、「♭(フラット)」のついた音を更に半音低く演奏する「♭♭(ダブルフラット)」を、日本語ではそれぞれ「重嬰(じゅうえい)」「重変(じゅうへん)」と呼びます。(※ダブルシャープの記号は、バツじるしで代用できますが、正式には別の記号です)

 よく「ミのシャープは、ファ」でしょ。とか、「ソのダブルシャープは、ラでよくないですか?」というような意見を聞くことがあります。音名には、「関係性を表す」という意味があって、実は「ミのシャープ」と「ファ」では、関係性が異なるため、本来違う高さの音になります。ソのダブルシャープも同様です。